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:講演概要 | :講演概要 | ||
::日本各地の寺社に所蔵される典籍(本や文書等)は、未だに調査・研究がされていない状況にある。本発表では、福島県、長野県、香川県での調査・研究を具体例に、寺社資料の情報が電子化・共有されることによって可能となる研究の展望と課題について考える。 | ::日本各地の寺社に所蔵される典籍(本や文書等)は、未だに調査・研究がされていない状況にある。本発表では、福島県、長野県、香川県での調査・研究を具体例に、寺社資料の情報が電子化・共有されることによって可能となる研究の展望と課題について考える。 | ||
:講演者紹介 | :講演者紹介 | ||
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::https://www.shinshu-u.ac.jp/guidance/philosophy/board/watanabe/ | ::https://www.shinshu-u.ac.jp/guidance/philosophy/board/watanabe/ | ||
::https://nrid.nii.ac.jp/ja/nrid/1000040306098/ | ::https://nrid.nii.ac.jp/ja/nrid/1000040306098/ | ||
==発表採択リスト(11件)== | ==発表採択リスト(11件)== | ||
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::Linked Open Data(LOD)により、DBpediaをはじめ多くの情報資源が機械可読形式で公開されており、これらを利用して新たな情報資源を作る試みも各所でなされている。 | ::Linked Open Data(LOD)により、DBpediaをはじめ多くの情報資源が機械可読形式で公開されており、これらを利用して新たな情報資源を作る試みも各所でなされている。 | ||
::そこで、国立研究開発法人国際農林水産業研究センター公式Webサイトにおいては、CMSとして利用しているDrupalの機能を拡張しDBpediaおよびGBIFで公開されている情報をAPIにより取り込むことを可能とした。このような、自サイトの情報を拡張して提供する事例を通じ、情報資源同士の効率的な連携方法について検討したい。 | ::そこで、国立研究開発法人国際農林水産業研究センター公式Webサイトにおいては、CMSとして利用しているDrupalの機能を拡張しDBpediaおよびGBIFで公開されている情報をAPIにより取り込むことを可能とした。このような、自サイトの情報を拡張して提供する事例を通じ、情報資源同士の効率的な連携方法について検討したい。 | ||
===<span id="takahashi">「 小倉百人一首LOD~図書館のオープンデータを活用する~」(高橋菜奈子)</span>=== | ===<span id="takahashi">「 小倉百人一首LOD~図書館のオープンデータを活用する~」(高橋菜奈子)</span>=== | ||
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:: 和歌のデータには、読札・取札のテキストと画像、上の句・下の句・決まり字、坊主めくり用の区分といったゲームに必要な情報や、歌枕の緯度・経度等の付加的な情報を加えた。歌人のデータは、基本情報として漢字表記・ヨミ・ローマ字表記・英語翻訳名を持ち、人物に関する詳細な情報は、DBPedia、NDL Authoritiesにリンクすることによって、外部リソースにゆだねた。各地の図書館等で所蔵する古典籍のデータは、画像のURLと翻刻のデータを作成した。なお、複数のかるたが含まれている画像については、IIIFの技術を使って、画像の一部を切り出す改善を行っている。 | :: 和歌のデータには、読札・取札のテキストと画像、上の句・下の句・決まり字、坊主めくり用の区分といったゲームに必要な情報や、歌枕の緯度・経度等の付加的な情報を加えた。歌人のデータは、基本情報として漢字表記・ヨミ・ローマ字表記・英語翻訳名を持ち、人物に関する詳細な情報は、DBPedia、NDL Authoritiesにリンクすることによって、外部リソースにゆだねた。各地の図書館等で所蔵する古典籍のデータは、画像のURLと翻刻のデータを作成した。なお、複数のかるたが含まれている画像については、IIIFの技術を使って、画像の一部を切り出す改善を行っている。 | ||
:: LinkDataを公開プラットフォームとして使い、ソースの種類ごとにテーブルをわけて複数のデータセットを組み合わせることによって、次々とデータがリンクする小倉百人一首LODの全体を実現している。 | :: LinkDataを公開プラットフォームとして使い、ソースの種類ごとにテーブルをわけて複数のデータセットを組み合わせることによって、次々とデータがリンクする小倉百人一首LODの全体を実現している。 | ||
::参考:http://idea.linkdata.org/idea/idea1s2398i | ::参考:http://idea.linkdata.org/idea/idea1s2398i | ||
===<span id="sawaya">「 人と人、人と情報、人と地域を繋げていくためのオープンデータの利活用をめざして」(澤谷晃子)</span>=== | ===<span id="sawaya">「 人と人、人と情報、人と地域を繋げていくためのオープンデータの利活用をめざして」(澤谷晃子)</span>=== | ||
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::大阪市立図書館は、2017年3月2日に当館デジタルアーカイブ画像の一部をオープンデータとして提供を開始した。公共図書館では初の試みであり、新聞等に取り上げられるなどの反響があった。大阪市立図書館ではオープンデータ開始後も、資料展示、画像の人気投票、オープンデータ画像検索・加工講座の開催など、継続して実施している。また、機会を見つけて当館オープンデータに興味がありそうな方と接触することで、活用の可能性の幅が広がってきた。 | ::大阪市立図書館は、2017年3月2日に当館デジタルアーカイブ画像の一部をオープンデータとして提供を開始した。公共図書館では初の試みであり、新聞等に取り上げられるなどの反響があった。大阪市立図書館ではオープンデータ開始後も、資料展示、画像の人気投票、オープンデータ画像検索・加工講座の開催など、継続して実施している。また、機会を見つけて当館オープンデータに興味がありそうな方と接触することで、活用の可能性の幅が広がってきた。 | ||
::今回の発表では、当館のオープンデータ利活用に向けた取組と、図書館以外の方と繋がって実施できた取組等を私見も交えてご報告させていただき、今後の展開については、会場の皆さんからもご意見を頂戴したい。 | ::今回の発表では、当館のオープンデータ利活用に向けた取組と、図書館以外の方と繋がって実施できた取組等を私見も交えてご報告させていただき、今後の展開については、会場の皆さんからもご意見を頂戴したい。 | ||
===<span id="asakura">「物語る楽しみが子どもを育てる~デジタルメディアを「創る」の支援に~」(朝倉民枝)</span>=== | ===<span id="asakura">「物語る楽しみが子どもを育てる~デジタルメディアを「創る」の支援に~」(朝倉民枝)</span>=== | ||
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::家庭、学校などの教育機関、地域社会。これらが緩やかにつながった多様な社会全体で、子どもを育てたい。図書館は、その3つともにまたがる場であり、情報が行き交う地域のコミュニティとして、これからますます重要な役割を担うであろう。その図書館で、言葉と物語の創る活動が、日常的に行われることを望む。 | ::家庭、学校などの教育機関、地域社会。これらが緩やかにつながった多様な社会全体で、子どもを育てたい。図書館は、その3つともにまたがる場であり、情報が行き交う地域のコミュニティとして、これからますます重要な役割を担うであろう。その図書館で、言葉と物語の創る活動が、日常的に行われることを望む。 | ||
::発表では、物語づくり活動の目的と概要、そのためのアプリデザイン、活用事例、子どもの作品例などを紹介する。 | ::発表では、物語づくり活動の目的と概要、そのためのアプリデザイン、活用事例、子どもの作品例などを紹介する。 | ||
===<span id="hirai">「リサーチ・アドミニストレーターによるデータ分析コミュニティCode for RAと図書館との関わり」(平井克之、上坂明子、堤良恵)</span>=== | ===<span id="hirai">「リサーチ・アドミニストレーターによるデータ分析コミュニティCode for RAと図書館との関わり」(平井克之、上坂明子、堤良恵)</span>=== | ||
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::(*2) Code for RAのGitHubアカウント https://github.com/c4ra | ::(*2) Code for RAのGitHubアカウント https://github.com/c4ra | ||
===<span id="maruyama">「NPO法人地域資料デジタル化研究会がオープンソースの次世代型デジタルリポジトリシステム Hyku の導入と運用のためのプロジェクトを立ち上げます。」(丸山高弘)</span>=== | ===<span id="maruyama">「NPO法人地域資料デジタル化研究会がオープンソースの次世代型デジタルリポジトリシステム Hyku の導入と運用のためのプロジェクトを立ち上げます。」(丸山高弘)</span>=== | ||
::NPO法人地域資料デジタル化研究会がオープンソースの次世代型デジタルリポジトリシステム Hyku の導入と運用のためのプロジェクトを立ち上げます。Hykuシステムの概要説明、プロジェクト内容、ゴールについてを説明し、そのためのプロジェクトチームへの参加者を募集します。Hykuを運用するサーバの構築、運用ノウハウの蓄積(ドキュメントの日本語化を含む)、Hykuの日本語対応、AWSでの運用ノウハウの蓄積などに、興味関心がある方を広く募集する予定です。 | ::NPO法人地域資料デジタル化研究会がオープンソースの次世代型デジタルリポジトリシステム Hyku の導入と運用のためのプロジェクトを立ち上げます。Hykuシステムの概要説明、プロジェクト内容、ゴールについてを説明し、そのためのプロジェクトチームへの参加者を募集します。Hykuを運用するサーバの構築、運用ノウハウの蓄積(ドキュメントの日本語化を含む)、Hykuの日本語対応、AWSでの運用ノウハウの蓄積などに、興味関心がある方を広く募集する予定です。 | ||
===<span id="yoshimoto">「背を撮影できる書影撮影デバイスの開発」(Ryuuji Yoshimoto)</span>=== | ===<span id="yoshimoto">「背を撮影できる書影撮影デバイスの開発」(Ryuuji Yoshimoto)</span>=== | ||
::2013年のcode4libカンファレンスで発表した「[http://www.slideshare.net/ryuujiy/code4-lib-25768980 カーリルブックスキャナ ]」では、撮影手法や品質について多くの課題が残った。しかし、棚画像からの蔵書の自動認識や、VR技術による図書館体験の提供など「本の背」画像のニーズはますます高まっている。このような中でカーリルでは、2013年の発表後さらに3回の試作機開発を進めてきた。高速で安定して動作する実用的な書影撮影スキャナの実現方法について発表する。 | ::2013年のcode4libカンファレンスで発表した「[http://www.slideshare.net/ryuujiy/code4-lib-25768980 カーリルブックスキャナ ]」では、撮影手法や品質について多くの課題が残った。しかし、棚画像からの蔵書の自動認識や、VR技術による図書館体験の提供など「本の背」画像のニーズはますます高まっている。このような中でカーリルでは、2013年の発表後さらに3回の試作機開発を進めてきた。高速で安定して動作する実用的な書影撮影スキャナの実現方法について発表する。 | ||
===<span id="kouya">「検索可能なopenBD APIの実装」(幸谷智紀)</span>=== | ===<span id="kouya">「検索可能なopenBD APIの実装」(幸谷智紀)</span>=== | ||
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:: 特に②の公開支援においては、支援が必要な部局から画像やメタデータを受け取り、公開サイトの構築までを担うサービスを提供している。ソフトウェアとして、デジタルコレクションを構築するためのオープンソースソフトウェアであるOmekaを使用し、複数部局のデジタルアーカイブの公開を行なっている。さらに、単なる学術資産の公開に留まらず、第三者や計算機による公開データの利活用を支援することを目的として、各種国際・標準規格の導入を進めている。具体的には、機械可読な形式で情報を公開するための仕組みであるLOD(Linked Open Data)、画像の公開・共有のための国際規格であるIIIF(International Image Interoperability Framework)準拠の画像、および人文学資料のマークアップのためのガイドラインであるTEI(Text Encoding Initiative)に従って作成したテキストデータを公開している。 | :: 特に②の公開支援においては、支援が必要な部局から画像やメタデータを受け取り、公開サイトの構築までを担うサービスを提供している。ソフトウェアとして、デジタルコレクションを構築するためのオープンソースソフトウェアであるOmekaを使用し、複数部局のデジタルアーカイブの公開を行なっている。さらに、単なる学術資産の公開に留まらず、第三者や計算機による公開データの利活用を支援することを目的として、各種国際・標準規格の導入を進めている。具体的には、機械可読な形式で情報を公開するための仕組みであるLOD(Linked Open Data)、画像の公開・共有のための国際規格であるIIIF(International Image Interoperability Framework)準拠の画像、および人文学資料のマークアップのためのガイドラインであるTEI(Text Encoding Initiative)に従って作成したテキストデータを公開している。 | ||
:: 本報告では、Omekaを用いたデジタルコレクションの構築事例と、LODやIIIF、TEIを用いた学術資産の活用事例について述べる。 | :: 本報告では、Omekaを用いたデジタルコレクションの構築事例と、LODやIIIF、TEIを用いた学術資産の活用事例について述べる。 | ||
===<span id="egusa">「移行しやすく使いやすいデジタルコレクション公開サイト構築の試み --教育図書館貴重書デジタルコレクション公開準備の経験から--」(江草由佳)</span>=== | ===<span id="egusa">「移行しやすく使いやすいデジタルコレクション公開サイト構築の試み --教育図書館貴重書デジタルコレクション公開準備の経験から--」(江草由佳)</span>=== | ||
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::使いやすさについて工夫した点も紹介する。一例をあげると、現在、JavaScriptで動くビューアーに使いやすいものがあり(viewer.js)、画像を閲覧する際に、ブラウザ上で、ズームや回転などが直感的に行え、ストレスなく画像を閲覧できる。IIIFを導入できない状況下であっても、少しの工夫で、利用者に使いやすデジタルコレクションの提供が可能であることを紹介したい。 | ::使いやすさについて工夫した点も紹介する。一例をあげると、現在、JavaScriptで動くビューアーに使いやすいものがあり(viewer.js)、画像を閲覧する際に、ブラウザ上で、ズームや回転などが直感的に行え、ストレスなく画像を閲覧できる。IIIFを導入できない状況下であっても、少しの工夫で、利用者に使いやすデジタルコレクションの提供が可能であることを紹介したい。 | ||
::また、デジタルコレクションを公開準備する際に、やっておくと良いと考えたもの、便利なツールなどの紹介もできたらと思う。 | ::また、デジタルコレクションを公開準備する際に、やっておくと良いと考えたもの、便利なツールなどの紹介もできたらと思う。 | ||
===<span id="sugiyama">「VuFindを使った資料・事・人をシームレスに発見するサービスの試み」(杉山智章)</span>=== | ===<span id="sugiyama">「VuFindを使った資料・事・人をシームレスに発見するサービスの試み」(杉山智章)</span>=== | ||
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::「静大図書館UniFind」のUniはラテン語の”1つの”に由来し、”University”や”Unique”の意味を合わせ持っている。ディスカバリー・サービスの元々の機能は、図書館の所蔵資料や機関リポジトリなどの電子資料を統合して検索できるようにしたものであるが、「静大図書館UniFind」では、学内の授業科目(事の情報)や教員・研究者(人の情報)もMARC21フォーマットでのメタデータ交換を行うことで、学習・研究のための様々な情報をシームレスに発見できることを目指している。 | ::「静大図書館UniFind」のUniはラテン語の”1つの”に由来し、”University”や”Unique”の意味を合わせ持っている。ディスカバリー・サービスの元々の機能は、図書館の所蔵資料や機関リポジトリなどの電子資料を統合して検索できるようにしたものであるが、「静大図書館UniFind」では、学内の授業科目(事の情報)や教員・研究者(人の情報)もMARC21フォーマットでのメタデータ交換を行うことで、学習・研究のための様々な情報をシームレスに発見できることを目指している。 | ||
::なお、VuFindは日本語をはじめ20以上の言語に対応しており、言語表示の切り替えは設定ファイルの変更により行うことが可能である。しかし、VuFindの持つ特徴的な機能を日本語環境で動作させるには、調整作業が必要になる箇所がある。それらの留意点についても報告したい。 | ::なお、VuFindは日本語をはじめ20以上の言語に対応しており、言語表示の切り替えは設定ファイルの変更により行うことが可能である。しかし、VuFindの持つ特徴的な機能を日本語環境で動作させるには、調整作業が必要になる箇所がある。それらの留意点についても報告したい。 | ||
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