発表タイトル
発表者の方へ 可能でしたら、発表資料(スライド等)へのリンクを以下のご自身の欄に追加ください。
[http://slideshare.com/code4libjp/example タイトル](氏名)
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基調講演
「文化資源のデジタル化とその課題」(仮題)(福島 幸宏(京都府立総合資料館))
通常発表(7件)
司書が作るオープンデータ ~スマホアプリで京都の観光資源に~(是住 久美子)
- 京都府立図書館で働く職員の自己学習グループ「ししょまろはん」において、京都が出てくる小説やマンガ・ライトノベル等のデータを集め、地理情報やオススメ度などを付与し、オープンデータとして公開した。
- すぐにこのデータを用いたスマートフォン用のアプリが作成され、小説等に出てくる場所を巡ることができるようになるなど、観光資源として活用されている。このような「ししょまろはん」の活動を紹介したい。
Drupalを活用したOpen Linked Dataの実践的試行環境の構築(林 賢紀)
- Open Linked Dataの利活用が注目されているが、実際のサービスでどのように利用するか、また既存のWebサイト上の情報をどのようにLODとして扱うのかについての実践例は国内でも少ないところである。
- 一方、農業分野では、既存のCMSの一つであるDrupalを国際連合食糧農業機関(FAO)が中心となってカスタマイズし、RDFやOAI-PMH、またSPARQL Endpointを標準で取り扱えるようパッケージングされたAgriDrupalが情報共有のために用いられている。
- そこで、このAgriDrupalを使用してデータ等の公開を行うWebサイトを試行的に構築したので、その概要を報告する。
図書館ひっこしらくらくキット』~配架計画支援アプリ『連番くん』及び書架棚見出し出力器『見出しちゃん』の作成による図書館の引っ越しに伴う作業の効率化~(石田 唯)
- 配架計画支援アプリ『連番くん』及び書架棚見出し出力器『見出しちゃん』の紹介。
- [背景]
- 2012年、東京大学法学部では建物の耐震改修工事が完了したため、70数万冊の蔵書を新装成った図書室へ移転しなければならなかった。膨大な数の図書を運び出して、6フロアに及ぶ書庫に整然と配架し、再び利用者が使える図書室にするためには、綿密な配架計画が必須であった。70数万冊といえば段ボール詰めにして約7万箱。全ての箱に番号ラベルを貼付し、何番の箱をどの書架のどの段に入れるのか、将来的な増加分を見越してプランを立てる「配架計画」には、延べ4万段に及ぶ全て書架の立面図を作成し、各段に戻す図書の箱番号を振る作業が必要となり、かかる時間と労力は膨大なものになることが予想された。さらに箱に貼るラベルと行き先の棚に貼る指示ラベルの作成も必要であった。書架の側面には、その書架にどんな図書が配架されているかがわかるように見出しを付けるのだが、この必要枚数も650枚が見込まれた。そこで、配架計画支援アプリ『連番くん』及び書架棚見出し出力器『見出しちゃん』を作成した。
- [機能]
- 『連番くん』では、EXCELシート上への本棚の作図、各段に見立てたセルへの自動連番付与、ラベル印字内容の自動取得及び適切な形式での出力が可能である。書架棚見出し出力器『見出しちゃん』では、配架されている分類の最初と最後、見出しの色を表形式で入力すると、見出し用紙に合わせた大きさ、デザインで出力する。あとはプリンタにお任せである。
配架図が変われば図書館が変わる~Haikaプロジェクトのコンセプト(吉本 龍司)
- 配架図とは「館内案内図」とも呼ばれ、資料(本や雑誌)が図書館のどこに置かれているかを示したものです。配架図を再利用しやすい構造化データとして扱うことで、様々な技術と組み合わせて本はもっと探しやすくなるはずです。そこで、カーリルではまず配架図を編集するエディタに取り組むことになりました。
- 現在進行中のカーリルHaikaプロジェクトの現状やコンセプトについて発表します。
Next-L Enju 機関リポジトリモジュール(田辺 浩介)
- Next-L Enjuを機関リポジトリとして動作させるためのモジュールを開発しています。他の機関リポジトリ構築用ソフトウェアで広く利用されているFedoraCommonsと、人気のある全文検索ソフトウェアであるElasticsearchを、Next-L Enjuに組み込んで動作させます。この発表では開発中の動作デモと他のシステムとの連携の仕組み、既存のリポジトリ構築用ソフトウェアとの違いについて説明します。
データカタログソフトウェア CKAN(加藤 文彦)
- 誰もが自由にデータを利用・再利用・再配布できるようにWeb上に公開するオープンデータの動きが世界中で広がっている.日本でもここ数年で,地方自治体や政府を中心にオープンデータに取り組むところが増えてきている.オープンデータをより利用しやすくするためには,データの探索をより効率的にする等によって,目的のデータを発見しやすくすることが重要である.そのため,図書館におけるカタログと同じように,データのためのカタログを整備することが重要になってきている.
- データカタログのためのソフトウェアの一つとして,Open Knowledge Foundation が開発しているCKANというオープンソースソフトウェアがある.CKANは世界中のデータカタログサイトで採用されているソフトウェアであり,日本においても日本政府のデータカタログサイト試行版をはじめとして,様々なサイトで既に利用されている.本発表では,CKANについての概要や日本における事例,また,CKANのカタログについての紹介をする.それにより,図書館関係者がオープンデータにおいて果たせる役割を考えたい.
ログデータの活用が進まない現状を打破するために: Wikipediaページ閲覧統計データを題材とした試み(清田 陽司)
- 大規模なWeb情報サービスを展開する企業を中心として、いわゆるビッグデータの利用が進みつつあり、巨大なログデータを活用した事例も多数報告されている。しかし、これらの事例を実践できるのは、巨大なログデータへのアクセスが可能なエンジニア(多くの場合、企業の社員、あるいは企業と密接な関係をもつ大学の研究者など)に限られている。巨大なログデータの公開はほとんどなされておらず、AOLクエリーログやNetflixデータセットのように、公開によって深刻なプライバシー上の問題を引き起こすこともある。図書館分野においても、貸出履歴データやOPACのクエリーログの利用の可能性やリスクが議論されているものの、プライバシー上の懸念から、可能性やリスクを検証するためにデータ利用を試すことさえ難しい状況が続いている。しかし、Code4Libコミュニティにおいてログデータ利用のノウハウを蓄積していくことを目指すならば、多くのライブラリアンが同じログデータを共有することはいずれ避けては通れない。そこで、現状での貸出履歴データやクエリーログの共有が難しいことは認めつつ、まずは似た性質(大規模、時系列、解析によって有用な知識が発見できる)をもつログデータを共有し、ハンズオンなどの活動を通じてノウハウの共有も進めていく、という方向性を提案したい。具体的には、Wikipediaのページ閲覧統計データを題材とした時系列解析のノウハウを紹介する。
ライトニングトーク(14件)
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配架図エディタの使い方応用編(出口 賢)
- カーリルでは、図書館の配架図を作成できるエディタを開発中です。その開発過程で見つかった別の使い方についてお話しします。
移動図書館での車両情報管理(酒井 りな)
- 近年、国産自動車でも採用例が増えたOBD2(診断コネクタ)とスマートデバイスを組み合わせ、車速、走行距離、燃費などをロギングし、移動図書館の運用等に役立てられると思いついたので、OBD2について発表します。
NDL LabSearch Client のご紹介(常川 真央)
- 国立国会図書館が提供しているNDLラボサーチのユーザ・インターフェースを担う、オープンソースのクライアントJavaScriptソフトウェアであるNDL LabSearch Clientについて紹介する。そのうえで、これからの図書館システムのユーザ・インターフェス開発のあり方について述べる。
大学におけるプリントディスアビリティへの支援のために、クラウド型DAISY図書作成システムを利用する実験と検証(沖田 克夫)
- 昨年、東芝研究開発センター(RDC)が図書館向けに公開した、クラウド型DAISY図書作成システムであるDaisyRingsを利用することによって大学におけるプリントディスアビリティへの支援のしくみを構築することをめざす実践を行ってきた。その中間報告である
- プリントディスアビリティへを支援するしくみとして、この構想に実用性があるのかないのかを確認すること、および実行に当たって準備と対応しなければならない諸条件の抽出のために、大学における図書館情報技術論の授業の一部としてmDAISY資料を作成させる予備実験と実験を行った。予備実験は2014年1月の2コマ。実験は2014年7月の2コマを当てた。予備実験は、一方で、大学のPC/ネットワーク環境と学生の構えについて、他方、東芝RDCについて、三者ともにDaisyRingsが実際に利用可能であると確認できた。続いて実験では、100名規模の受講生がはじめてDaisyRingsに取り掛かって手順を知り、使えるようになることおよび、約1時間の作業時間でどれほどの量のマルチメディアDAISY図書を作成できるのか、さらに、習得と作成過程にある問題点はどのようなものであるかを検証する。
- 実験結果は、期待以上の生産性を確認した。ただいま解析中。現行の制作ソフトであるSigutuna DAR 3JPおよびDolphin Publisher3.03などとの比較も行う。
- さらに、大学内組織としての特別支援へのアプローチも実行中。
図書館司書課程授業におけるウェブサイト評価の実践の試み(古賀 崇)
- 筆者は2011年度より、図書館司書課程科目「図書館情報技術論」において、「辞書・事典や情報源リストに相当するウェブサイトの評価」を課題レポートのひとつに取り入れてきた。もっとも、評価対象とするウェブサイトの選定方法の変化(例:国立国会図書館「Dnavi」の消滅)など、この課題を進めるにあたり、現在も試行錯誤を続けている。今回の発表では発表者のささやかな経験や方法を来場者の皆さんと共有し、「冊子体からオンライン媒体へと変化しつつある情報源」に図書館員および一般人としてどう向き合い、情報源の評価・活用をどう進めればよいか、を考える一助としたい。
OpenGLAM JAPAN2年目の展開-活動方針と当面の活動計画(岡本 真)
- 設立2年目を迎えるOpenGLAM JAPANについて、活動方針と当面の活動計画を紹介します。
図書館空席案内 sabota の裏っ側(福野 泰介)
- 鯖江の図書館にある11席のひとり机には空席状況を表すセンサーが設置され、その値はオープンデータとなっており、鯖江市役所JK課によって開発されたアプリ「sabota」を通じて、誰もがその状況を知ることができる。このアプリの舞台裏をご紹介。
NDC Rader ~日本語テキストの日本十進分類レーダーチャートによる可視化アプリケーション~(前田 朗)
- 日本語テキストの日本十進分類レーダーチャートによる可視化アプリケーション「NDC Rader」を開発した。発表ではその機能及び仕組みをデモにより紹介する。さらに、NDC Raderを拡張した和文雑誌タイトル同士の主題カバー範囲可視化機能と、その想定ユースケースについて示す。
- 「NDC Rader」は日本十進分類や国立国会図書館件名標目をベースとしているが、図書館業界に限らず、一般的な情報可視化ツールとして使用できる。この「NDC Rader」では図書館業界が長年育んできた資源の一般への活用ができないかの試みでもある。。機能としては、日本十進分類によるレーダーチャートを使うことで、ワードクラウドや多次元尺度構成法による可視化とはまた違った情報の把握しいやすさや、テキスト同士の比較のしやすさを狙っている。
- 「NDC Rader」のさらなる拡張として、和文雑誌のカバー範囲可視化用インターフェイスも作成した。これは利用者がブラウジングを行うための参考情報、雑誌の評価や雑誌の特色アピールといった利用を想定したものである。