発表タイトル

提供:Code4Lib JAPAN
< C4ljp2013
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招待講演[編集]

Think Locally, Code Globally (Dan Chudnov(Code4Lib))[編集]

基調講演[編集]

ライブラリサービスを支える技術 How to build a library service(大向一輝(NII))[編集]

特別講演[編集]

東日本大震災からの図書館の復旧・復興支援とITの活用 Library's restration from the Great East Japan Earthquake and reality of information technology(熊谷慎一郎(宮城県図書館))[編集]

通常発表(7件)[編集]

選書(補助)ツールの開発と運用 (新 出)[編集]

Excel VBAを用いて、商用MARC及び国会図書館の新着図書情報RSSより、選書ツールを作成し、実際に図書館のチームでの選書に用いている事例を紹介する。このツールを利用することで、著者・分類別回転率やAmazon Rankを参照しながらの選書や、新聞書評に取り上げられた資料や既刊資料の選書をあわせて行なうことができ、ISBNバーコード付きの発注資料帳票を出力することができる。

大学学部図書館のための図書選定補助ツールの紹介と考察 (前田 朗)[編集]

大学図書館において、学生のための学習用図書を選定することは、学習支援のための重要な要素である。選書は司書個人の判断力に負わざるを得ないところがあるが、これをインターネット上の情報資源やデータマイニングの活用により、サポートできるかもしれない。
大学の学部図書館向けではあるが、それを実証すべく開発・公開してきたBe-ビブリオ、Wikipediaタガー、難語レポーターなどツール(いずれも東京大学の「図書系職員のためのアプリケーション開発講習会」のサイトにて公開)開発してきた。これらツールや検討中のアイデアについて紹介する。これらの技術を組み合わせたトータルシステムについても考察する。

大規模システムリプレースと持続的な図書館システムの運用及び機能の継承 (林 賢紀)[編集]

 農林水産省農林水産研究情報総合センター(以下、「情報総合センター」という。)においては、農林水産省が所管する試験研究機関の書誌所在情報の共有と図書館業務の効率化のため1996年より52の研究拠点で共用する図書資料管理システムを運用しており、2002年からは農林水産関係試験研究機関総合目録として一般公開を開始した。試験研究機関に所属する専門図書館では、研究報告等の灰色文献が主たる蔵書であり、その公開は農林水産分野の研究者のみならず一般への研究成果の公開と普及へ繋がるものである。
 情報総合センターでは、単にOPACとして農林水産関係試験研究機関総合目録を公開するだけでなく、RSS、OpenSearch、OAI-PMH、SRUなどのAPIの実装により多くのメタデータフォーマットで目録情報を機械的に提供することで、この使命を果たすべく多くの手段で書誌所在情報の提供と共有を図ってきた。また、国立国会図書館サーチなどとのAPIを介した連携を可能にしたことにより、新たな図書館サービスの可能性を提示した。
 一方、農林水産関係試験研究機関総合目録におけるこれらの先駆的な機能の実装は、図書館システムベンダによるパッケージシステムではなく、情報総合センターにおいて独自に開発したオリジナルのシステムが持つ柔軟さ故に可能であった側面もあることから、一層の普及へ向けた方策を検討した。また、情報総合センターの要員や予算は年々減少を続けており、業務を含めた図書資料管理システム全体をオリジナルのまま維持管理することは困難な現状にあった。
 本発表では、2012年に行ったシステムリプレースにおいて、これまでに蓄積したデータの円滑な移行はもちろん、運用コストを削減しつつAPIなどこれまでに培った先駆的サービスを如何にしてパッケージシステムに移行したか、その設計思想と運用ポリシーについて報告する。

「ふわっと関連検索」のこれまでとこれから (高久 雅生)[編集]

マッシュアップに基づく検索ツール「ふわっと関連検索」は、2010年初頭に開発、提供開始以来、さまざまな検索データベースへの展開を進めてきた。発表では、検索ツールとしてのコンセプトをあらためて紹介し、これまでに対応してきた対象データベースとその展開を振り返り、課題、改良と実用に向けた提案を述べ、今後の展望を議論したい。
また、2013年に追加したウィキペディア日本語版やその他の検索対象の追加対応やオープンソース化についても述べる。

クラウドソーシングによる文献情報メタデータ整備の可能性 (清田 陽司)[編集]

「知り合いの研究者が最近どんな研究発表を行っているか」は、研究者にとって大きな関心事である。SNSを利用することで、知り合いの研究者の活動を知ることは容易になっているが、すべての研究者がSNSで研究活動を発信しているわけではない。一方、CiNiiやJ-GLOBALなどの文献情報サービスは、発表文献を網羅的に収集し、研究者ごとに検索できるサービスを提供しているが、能動的に検索されない限り発表文献は埋もれたままであり、同姓同名の問題などから必ずしも探しやすいわけではない。そこで、知り合いの研究者の著者レコードをクラウドソーシングによってFaceBookのユーザーレコードと対応づけ、知り合いの研究者の最新の発表文献を随時知ることができるサービスを構想している。本セッションでは、文献情報サービスのメタデータをクラウドソーシングによって整備するというアイディアの可能性や、起こりうる問題点とその解決策について議論したい。

Next-L Enjuシリーズの紹介 (田辺 浩介)[編集]

オープンソース図書館システムNext-L Enjuは、単一の図書館業務システムではありません。Next-L Enjuから派生したシステムや、Next-L Enjuと協調して動作するように新たに開発されたシステムも存在します。それらのシステムにはセルフ貸出システムや電子リソース管理システムなどがありますが、ここではまとめて「Next-L Enjuシリーズ」と呼びます。
この発表では、Next-L Enjuシリーズとはなにか、またそれらがどのような役割や機能を持ち、どのように連携して動作を行うかをご紹介します。

Wiki協同入力を阻害する3つの恐怖症とその対策―saveMLAKを例として― (江草 由佳)[編集]

Wikiシステムを協同入力のインフラとして使った場合に、なかなか協同入力が進まない問題がある。その問題の中には、心理的な要因も含まれる。本発表では、saveMLAK ウィキを運用してきた立場から、Wiki協同入力を阻害する3つの恐怖症としてまとめ、それぞれについて述べる。また、その対策についてものべる。

ライトニングトーク(12件)[編集]

OpenGLAM JAPANの設立に向けて-Wikimania2013キーノートスピーチを踏まえた3つの提案 (岡本 真)[編集]

2013年8月に香港で開催されるWikimania2013にて実施するキーノートスピーチを踏まえて、Open GLAM JAPANの設立を提起し、同時にGLAM/MALUI/MLAKコミュニティーがOpen DataやOpen Governmentの動向に対して行える具体的な貢献の3事例を紹介します。

多種類情報資源相互参照システム―叡智の銀河コンセプト― (丸山 高弘)[編集]

パソコン用RDBSのFileMakerを使って、多種類の情報を相互に関係づけるシステム「叡智の銀河」のコンセプトを発表します。人物と人物、人物と組織、組織と場所、場所とイベント…様々な情報は相互関係によって、原子が分子へ、分子が有機体へと成長するように、情報が知識へ、知識が物語へと組織化され成長してていきます。そんな情報の振舞を、リレーショナルデータベースで構築するためのスキーマをシンプルな構造で表現します。Linked Open Dataとは少し違ったアプローチかもしれませんが、図書館が本という単位にしばられることなく、将来は記述されている情報のひとつひとつが相互に関連づけられて検索可能になるものと考え、その原始的なシステムとなる可能性を持っている…かもね。

Hot topics at IFLA WLIC 2013 (天野 絵里子)[編集]

IFLA WLIC 2013 at Singapore で話題になっていたことをいくつか報告します。Data curation, linked data, new librarian communities of practice...

みなさまの要望をかなえる技術的な話(プラグイン化と継続的インテグレーション) (中村 晃史)[編集]

オープンソース図書館システム enju を各館に導入するにあたり、様々な要望が出てくる。それらの要望に対応する技術的手法と jenkins を使った継続的インテグレーションを紹介する。

地道に震災アーカイブ(加藤)[編集]

先人は震災の記録は、口承や石に刻んだり津波の終着点をお地蔵さんで印したり、三陸地震津波やチリ地震津波では、自治体によっては津波誌などを作り、先人は伝え危機感を促してきた。しかし、残念ながら世代交代や全ての風化、かってない大規模な震災によって活かしきれなかった。一方、この震災では、生活は復興の道半ば。当市人口の2割弱が仮設暮らしで、ある学校では7割の児童が仮設から登校という状況。しかし、日々忙しい中で記憶は薄れる。私たちはこのような悲劇を繰り返さないためには何ができるだろうか。図書館が出来ることは、図書館が未来の人達に残せるものは何か。
歩みは小さいが、震災に関するチラシ等の資料や市民の記憶にある資料(震災の記憶)を収集してきた。また、昨年度は防災科学研究所と共同で、「キッズ震災アーカイブワークショップ」を開催。今年度においては津波の浸水高ワークショップを開催中。また定点観測を東北アーカイブ(特定非営利法人)の協力で実施を予定。無理なく業務の合間にプラスワンでアーカイブについて話題提供をしたい。

歴史GISの手法から、情報発見のヒントを考える (後藤 真)[編集]

人文科学研究に関連する情報を、効果的に発見する手法はさまざまだが、その中の一つに時空間情報の応用がある。発表者は、共同研究の一環として、歴史GISや、空間情報の利用を通じた、人文科学研究の飛躍の可能性を探っている。
このような研究情報の発見手法は、図書館などのMLA機関の情報発見にも深くつながってくる。テキストを入力する形式や、表題とは異なる検索手法やインターフェースの構築は、新たな形の発見をもたらしてくれるものであると考えられる。空間軸の中で、情報を探すのは、地域のさまざまな情報を見つけ出すのに役立つ可能性を秘めている。また、時間軸で探すのであれば、その時代性などを読み取ることも可能になるであろう。これらの情報を効果的に付与することで、地域に根差したレファレンスの提供などが可能になると考えられる。本発表では、この可能性について、実際の歴史研究の内容実例からスタートして、どこまで可能か、何から可能かについての議論のタネを出してみたい。"

カーリルブックカバープロジェクト/背も撮影できる書影スキャナの開発 (吉本龍司)[編集]

Raspberry Piとコンパクトデジタルカメラを組み合わせた、全自動書影スキャナの実装について、試作状況も踏まえて報告します。

多言語対応Zotero (フランク ベネット)[編集]

Zotero is a free and open research platform. Multilingual Zotero (MLZ) is a fork of the main project with totally 完璧 support for Asian languages and legal writing. This presentation will zip quickly through its features and propose paths for future support and development. 日本語を書くのが苦手ですが、発表は日本語で挑戦します。

CiNii Books APIを利用した所蔵状況の可視化 (大谷周平, 長屋俊, 林豊)[編集]

CiNii Books APIの改修により、書誌単位で所蔵館数の抽出を行うことが容易になった。APIから抽出したデータをいくつかの観点から可視化を行った結果を報告する。

連想検索(association search)へのユーザー目的モデルの追加と、「連想ストーリー」のパッケージ化の試み(言語の経験空間の動的モデル化に向けて) (藤原剛)[編集]

「連想検索とは、文書と文書の言葉の重なり具合をもとに、ある文書(検索条件)に近い文書(検索結果)を探し出す検索技術です。」(Webcat Plusの説明から引用)
今回の取り組みは、検索技術にユーザーの経験的(明示的・非明示的)な目的またそのフィードバックを変数化し、対象となる文書空間に加えて計算するといった、検索技術において広くかつ多様に取り組まれている試みを、この連想検索に適用し、また、フリーソフトのアプリケーションGETAssoccを活用します。
参考事例として、書籍を対象としたWebcat Plusの連想検索においては、すでに、フリーテキストからの検索結果の書籍に関連する「連想ワード」のうち「行為」の属性のある語を、分類(クラスタ表示)するファセットナビゲーションがあります。
今回の試みは、イメージとしてはこのようなファセットナビゲーションに、より可変的な粒度での、ユーザーの「目的」を仮定的に付加し、および情報サービス提供者側(例:教育目的や事実や研究探索上の構成的な情報探索)の提案する「目的」を考慮し、情報の体験空間にツアー的なシークエンスを持たせ、また、そこからの行動計測から、仮定された目的が、ユーザーと情報サービス提供者間で、マッチングしやすいようなフィードバックを行います。
より具体的には、文書DBとなるコーパスファイルにユーザのユーザの目的を表すデータを仮定的に含め、「目的」を連想計算に含めたベクトル空間モデルを形成します。バリエーションのある語用空間のモデル(プロファイル辞書)を連想計算用に作成し、それをユーザにフィードバックします。
なお、初回実装とサービス実験を予定していますが、最初は書籍関連ではない一般的なサービス企業のサイトへの適用となる見込みです。

(募集中)[編集]