「C4ljp2023/presentation」の版間の差分

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15分の発表時間と5分の質疑応答時間(予定)が与えられます。
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===<span id="p1">日本の学協会の著作権ポリシー確認ツールについて(青柳和仁)</span>===
===<span id="p1">日本の学協会の著作権ポリシー確認ツールについて</span>===
====発表者: 青柳和仁(島根大学附属図書館)====


機関リポジトリに学術論文を搭載する際には、出版者の著作権ポリシーを確認する必要があり、日本の学協会の著作権ポリシーをまとめているものとしては、オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)が管理しているSCPJがある。このSCPJをソースとして、ISSNやNCIDから著作権ポリシーを素早く検索できるツールを開発・公開した。
機関リポジトリに学術論文を搭載する際には、出版者の著作権ポリシーを確認する必要があり、日本の学協会の著作権ポリシーをまとめているものとしては、オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)が管理しているSCPJがある。このSCPJをソースとして、ISSNやNCIDから著作権ポリシーを素早く検索できるツールを開発・公開した。
本発表では、このツールの開発背景についても触れながら簡単な紹介を行う。
本発表では、このツールの開発背景についても触れながら簡単な紹介を行う。


===<span id="p2">GakuNin RDMとChatGPTを使ってプログラミングを手軽に業務に活用する一試案(芦北卓也)</span>===
===<span id="p2">GakuNin RDMとChatGPTを使ってプログラミングを手軽に業務に活用する一試案</span>===
====発表者: 芦北卓也(九州大学附属図書館)====


九州大学ではGakuNin RDMデータ解析機能の実証実験に参加し、その試用版を利用可能になりました。研究者ではない図書館職員でも業務用パソコンに特別な環境構築をせず、クラウド上で仮想環境を作成しブラウザ上でPythonやRのプログラムを開発・実行できます。
九州大学ではGakuNin RDMデータ解析機能の実証実験に参加し、その試用版を利用可能になりました。研究者ではない図書館職員でも業務用パソコンに特別な環境構築をせず、クラウド上で仮想環境を作成しブラウザ上でPythonやRのプログラムを開発・実行できます。
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本報告では専門的なプログラミングスキルをもたない大学図書館職員がGakuNin RDMとChatGPTの組合せで手軽にプログラミングを業務に活かす事例を示します。PythonやRの潜在的可能性に関心をもつがスキルはもたない一般的な職員にとって本手法は有望なアプローチとなるでしょう。
本報告では専門的なプログラミングスキルをもたない大学図書館職員がGakuNin RDMとChatGPTの組合せで手軽にプログラミングを業務に活かす事例を示します。PythonやRの潜在的可能性に関心をもつがスキルはもたない一般的な職員にとって本手法は有望なアプローチとなるでしょう。


===<span id="p3">JAIRO Cloud上のメタデータをWebサイトで活用する(林賢紀)</span>===
===<span id="p3">JAIRO Cloud上のメタデータをWebサイトで活用する</span>===
====発表者: 林賢紀(国際農林水産業研究センター)====


日本国内では機関リポジトリ環境提供サービスJAIRO Cloudを機関リポジトリとして利用する機関が多く、2022年度末でその数は大学、研究機関等714機関に達している。JAIRO Cloudで入力、蓄積されたメタデータは主に学術機関リポジトリデータベース(IRDB)を経由してCiNiiやジャパンリンクセンター(JaLC)などに提供され、学術情報の効率的な流通に貢献している。また、これらの運用が可能なよう、JAIRO CloudではXMLやJSON形式でのメタデータの出力機能を有している。
日本国内では機関リポジトリ環境提供サービスJAIRO Cloudを機関リポジトリとして利用する機関が多く、2022年度末でその数は大学、研究機関等714機関に達している。JAIRO Cloudで入力、蓄積されたメタデータは主に学術機関リポジトリデータベース(IRDB)を経由してCiNiiやジャパンリンクセンター(JaLC)などに提供され、学術情報の効率的な流通に貢献している。また、これらの運用が可能なよう、JAIRO CloudではXMLやJSON形式でのメタデータの出力機能を有している。
本発表では、主に自機関Webサイトで公開しているコンテンツとの統合的な運用を目指して、JAIRO Cloud上のメタデータをCMSの機能によりWebサイトに取り込み利用する手法を紹介したい。
本発表では、主に自機関Webサイトで公開しているコンテンツとの統合的な運用を目指して、JAIRO Cloud上のメタデータをCMSの機能によりWebサイトに取り込み利用する手法を紹介したい。


===<span id="p4">マスターデータ管理と生成型静的ウェブによるデジタルアーカイブ〜サスティナブル・アーカイブ・ギャラリーの構築〜(丸山高弘)</span>===
===<span id="p4">マスターデータ管理と生成型静的ウェブによるデジタルアーカイブ〜サスティナブル・アーカイブ・ギャラリーの構築〜</span>===
====発表者: 丸山高弘(NPO法人地域資料デジタル化研究会)====


NPO法人地域資料デジタル化研究会では、持続可能なデジタルアーカイブについて調査研究を行うなかで、ウェブサイト上のシステム構築によるデジタルアーカイブの持続性に対する課題解決の方法を考えてきました。そして2023年においてたどり着いた持続可能なデジタルアーカイブのスタイルを構築するに至りました。基本は、マスターデータの管理と共有のための静的ウェブによるデジタルアーカイブです。それまでの経緯と具体的な製作方法について発表いたします。
NPO法人地域資料デジタル化研究会では、持続可能なデジタルアーカイブについて調査研究を行うなかで、ウェブサイト上のシステム構築によるデジタルアーカイブの持続性に対する課題解決の方法を考えてきました。そして2023年においてたどり着いた持続可能なデジタルアーカイブのスタイルを構築するに至りました。基本は、マスターデータの管理と共有のための静的ウェブによるデジタルアーカイブです。それまでの経緯と具体的な製作方法について発表いたします。


===<span id="p5">図書館を使った探究学習への生成AIの活用(高橋菜奈子, 大芝健人, 大津毅朗, 中井晴菜, 平松和馬, 藤村拓未, WANG XIAOTONG)</span>===
===<span id="p5">図書館を使った探究学習への生成AIの活用</span>===
====発表者: 高橋菜奈子, 大芝健人, 大津毅朗, 中井晴菜, 平松和馬, 藤村拓未, WANG XIAOTONG(東京学芸大学附属図書館, 東京学芸大学大学院修士課程教育支援協働実践開発専攻)====


Moebius Open Libraryは図書館と学習・学術の間で「知の循環」を促すことをコンセプトに、新しい技術を取り入れながら学びを促進する活動を行ってきた。さまざまな専攻の大学院生と協働し、探究学習に生成AIを取り入れた実践的活動について報告を行う。
Moebius Open Libraryは図書館と学習・学術の間で「知の循環」を促すことをコンセプトに、新しい技術を取り入れながら学びを促進する活動を行ってきた。さまざまな専攻の大学院生と協働し、探究学習に生成AIを取り入れた実践的活動について報告を行う。
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本取組みの活動概要と生成AIを活用したWSの実際および課題を報告する。
本取組みの活動概要と生成AIを活用したWSの実際および課題を報告する。


===<span id="p6">異世界文化財探索者の冒険ー未知の可能性への道を照らすGISー(高田祐一)</span>===
===<span id="p6">異世界文化財探索者の冒険ー未知の可能性への道を照らすGISー</span>===
====発表者: 高田祐一(国立文化財機構奈良文化財研究所)====


図書検索は、タイトルや著者などへのテキスト検索が一般的である。しかし、文化財報告書では、タイトルが内容を表さないため、必要とする報告書を特定することが困難であった。奈良文化財研究所では、2021年に60万件以上の文化財に関する時空間情報を整理した文化財総覧WebGISを公開した。GISの各地物には書誌情報へのリンクが設定されており、地図から必要とする報告書へアクセスすることができる。テキスト検索では、用語に関する専門知識が必要であり、一定の専門家であることが暗黙の前提であった。しかし、地図であれば、誰でも直感的に検索することが可能となる。まさに未知の文化財への道となりうる。
図書検索は、タイトルや著者などへのテキスト検索が一般的である。しかし、文化財報告書では、タイトルが内容を表さないため、必要とする報告書を特定することが困難であった。奈良文化財研究所では、2021年に60万件以上の文化財に関する時空間情報を整理した文化財総覧WebGISを公開した。GISの各地物には書誌情報へのリンクが設定されており、地図から必要とする報告書へアクセスすることができる。テキスト検索では、用語に関する専門知識が必要であり、一定の専門家であることが暗黙の前提であった。しかし、地図であれば、誰でも直感的に検索することが可能となる。まさに未知の文化財への道となりうる。