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目次

[編集] 基調講演

[編集] 「図書館環境の評価手法の開発ー 「キャプション評価」の方法とデジタル化の開発に向けてー 」(松原茂樹氏(大阪大学大学院工学研究科地球総合工学専攻 准教授)、山川みやえ氏(大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻 准教授))

講演概要
「キャプション評価」は、評価する人がそれぞれ気になる場所の写真を撮って、その写真にキャプションを付ける環境評価の手法である。様々な属性の方に参加いただくことで、多角的に図書館を見直すことができる。また、地域を巻き込んで図書館のあり方を考える契機としても期待できる。
福祉施設や図書館等の建物におけるキャプション評価法の実践報告を行い、認知症の人をはじめ、多様な人々の“居場所”となる図書館のハード面でのデザインを考え、さらにより手軽に行えるアプリ等の活用の可能性についても議論したい。


講演者紹介
松原 茂樹(まつばら しげき)氏
大阪大学大学院 工学研究科地球総合工学専攻 准教授、博士(工学)・一級建築士
1998年 大阪大学工学部建築工学科 卒業
2003年 大阪大学大学院工学研究科建築工学専攻 博士後期課程 修了
2006年 大阪大学大学院工学研究科地球総合工学専攻 助手
2014年より現職、専門は専門は福祉施設及び公共施設の建築計画。
山川 みやえ(やまかわ みやえ)氏
大阪大学大学院医学系研究科准教授。
2012年大阪大学にて看護学博士号を取得。
現在、公益財団法人浅香山病院 臨床研修特任部長、ジョアンナブリッグス研究所(JBI) の日本支部センター長を兼任。主な研究内容は、認知症特別ケアユニットに対する看護手順の発達と、認知症患者とその家族に対する地域包括ケアという高齢者長期ケアなど。最近は若年性認知症患者とその家族の地域への関わりについて対象が広がっている。

[編集] 「“中の人”じゃない人と考える 図書館×本×デザイン」(原田祐馬氏(UMA/design farm 代表)、中川和彦氏(スタンダードブックストア代表))

講演概要
図書館の本棚には出会いはあるか? 評価される図書館とは? そもそも「公共の場」としての図書館とは…。図書館と「デザイン」にまつわる話題を糸口に、本とデザインに関わられる講師ととともに、図書館や公共空間の可能性について考える。


講演者紹介
原田祐馬氏(UMA/design farm 代表)
1979年大阪生まれ。UMA / design farm代表。大阪を拠点に文化や福祉、地域に関わるプロジェクトを中心に、グラフィック、空間、展覧会や企画開発などを通して、理念を可視化し新しい体験をつくりだすことを目指している。「共に考え、共につくる」を大切に、対話と実験を繰り返すデザインを実践。グッドデザイン金賞(2016年度)、第51回日本サインデザイン賞最優秀賞(2017年度)など国内外で受賞多数。京都造形芸術大学空間演出デザイン学科客員教授。愛犬の名前はワカメ。
中川和彦氏(スタンダードブックストア代表)
1961年大阪生まれ。大阪市立大学生活科学部住居学科卒業。1987年父の経営する(株)鉢の木入社、代表取締役就任。2006年『本屋ですが、ベストセラーはおいてません。』をキャッチフレーズに、カフェを併設する本と雑貨の店・スタンダードブックストア心斎橋オープン。2019年4月に一旦閉店。目下立飲み、ギャラリー併設の新店舗オープンを画策中。ライフスタイルを提案するような本屋をするつもりはなく、よろず屋、ジェネラルストアに憧れている。

[編集] 発表採択リスト(9件)

[編集] 「 「おおさかポータル」の構築と公開」(山田瑞穂)

大阪文献データベースのデータを引き継ぎ、人名や地名、建物名、事件名といった大阪に関するキーワード(事項)から、それに関する文献情報(図書・雑誌・絵画等)を引き出すことができる。文献情報として雑誌記事や図書の目次にも出てこないような小さな情報も収録しているので、蔵書検索ではヒットしないようなピンポイントの事柄でも調査の手がかりを得ることができる。
おおさかポータルでは、課題であった検索機能の向上を実現したほか、地図や事項一覧、大阪に関する年表データなどを加え、さまざまな切り口でデータにたどりつけるようになった。
さらにこのデータをさらに広く自由に活用してもらえるよう、おおさかポータルのデータをJSON形式またはXML形式で取得できる「おおさかポータルAPI」を4月1日に公開した。APIの利用に申請は不要、取得したデータはオープンデータとして利用いただける。
現在のデータ件数は約64,000件。今後は、府内市町村図書館ほか他機関とのデータ連携を広げ、多様なデータを結びつけることにより、大阪に関する情報への窓口としてより利便性の高いサイトをめざしていきたいと考えている。
今回の発表では、おおさかポータルの構築・公開に向けた当館の取組みと今後の目標について報告させていただきたい。

[編集] 「 新たな地域の情報資源としてのオープンデータ利活用推進にむけた試み」(澤谷 晃子)

2017年3月に大阪市立図書館デジタルアーカイブ画像の一部をオープンデータとして提供を開始してから、資料展示、画像の人気投票など図書館内での広報活動や、当館オープンデータに興味を持ってくれた方々とのコラボイベントなどにも取り組んでいる。こうした取り組みが評価され、総務省のICT地域活性化大賞2019優秀賞を公共図書館として初めて受賞した。
市民に活用いただけるオープンデータにしていくために実施した、メタデータ充実に関する取り組みと、Wikipediaを使った取り組みを紹介し、図書館が自らオープンデータ利活用に関わる重要性について議論したい。

[編集] 「国立国会図書館における近年の研究開発の取り組み」(川島 隆徳)

次世代システム開発研究室は国立国会図書館内のR&D部門として、図書館サービスに有効な技術の検証や応用開発を行っている。今回は、近年力を入れて取り組んでいるDNNに関する取り組みを中心として、これまでの成果と応用の可能性について御紹介したい。
(1)デジタル化画像の補正:デジタルコレクションの資料の可読性の向上や、見開き分割
(2)資料上の図表認識:資料画像の中から、図表部分を自動抽出する仕組み
(3)画像検索:図表抽出で認識した画像を検索する仕組み
(4)書誌の自動分類:書誌情報からNDCを自動付与する取り組み
(5)パスファインダーの推薦:検索キーワードなどから、関連しそうなリサーチ・ナビの調べ方案内を推薦する
併せて、採用している技術スタックについても簡単に述べる。

[編集] 「地域情報の世代間交流にウィキペディアタウンと図書館が果たす意義」(青木 和人)

2012年にイギリス・ウェールズ州のモンマスで行われた世界初のウィキペディアタウンに刺激を受けて、私達、オープンデータ京都実践会は、この取組を市民主体の地域情報発信イベント:日本版ウィキペディアタウンにリニューアルして、市民団体のボランタリーな活動として、2014年2月から継続的に行ってきた。最近は私達だけでなく、日本の各地域で継続的にウィキペディアタウンを開催される方々も登場してきた。また、活動を続けていく中で、ウィキペディアタウンが図書館の地域資料の活用に繋がるということで、図書館の協力を得て開催できるようにもなった。そして、公共図書館さん自身が主催されるウィキペディアタウンも増えてきた。2014年2月に開始した私達のウィキペディアタウンも、5年を経て2019年6月21日現在で、主催、協力したウィキペディアタウンは45回を数えました。最近は様々な地域から声を掛けていただき、その地域へ出かけていって、地域住民と地域の図書館と一緒にウィキペディアタウンを実施している。その過程の中で、ウィキペディアタウンには、地域の古い世代と若い世代が共に参加して、古い世代から若い世代へ地域情報を伝え、若い世代がIT能力を活用して自ら地域情報をウィキペディアに記述することで、地域への誇りや郷土愛が醸成される機能もあると感じている。本発表では、ウィキペディアタウンをきっかけとして、地域の古い世代から若い世代へ地域情報を伝える過程に図書館が果たせる役割を考察してみたい。

[編集] 「データで地域を繋げるオープンデータソン」(坂ノ下 勝幸)

図書館資料と地域を繋げるウィキペディアタウン。地域の記憶を地図に残すマッピングパーティ。どちらの活動も、地域のことを記録し、後世に残していくだけでなく、今を生きる私達をデータで繋げる役割を持っています。地域には様々なコミュニティが存在し、様々な目的を持って活動しています。図書館は「本」を手段として、一般公衆(コミュニティ)の利用に供しています。一方、コミュニティが活動するにあたって「本」以外にも必要なものがあります。一説によれば、行政文書の約8割は地理空間情報を持っていると言われています。もちろん、コミュニティが活動を行う時にも、地理空間情報が使われています。防犯・防災、各種イベントを開催する時の「集合場所」から既に地理空間情報です。オープンデータソンとは、地域のコミュニティが自分たちの活動に必要なデータを自分たちで作り上げていくイベントです。オープンデータの地理空間情報(OpenStreetMap)と百科事典(Wikipedia)が地域に充実すれば、コードを書くことでコミュニティの役に立つことが出来るようになります。地域のコミュニティがデータを作り、Code forがコードを書くことで地域が繋がります。そして、図書館の「図」は「地図」が由来です。図書館が「地図」と「本」の両面からコミュニティ活動に資するオープンデータソンを開催しませんか?

[編集] 「LibrarianMapの構築と活用」(令和元年度国立大学図書館協会東京地区地区助成事業 企画・運営メンバー)

LibrarianMap(プロトタイプ版)は、国立大学図書館協会(国大図協)会員館の図書館員が自らのデータ(所属、連絡先、経歴、業務記録、興味関心事、論文発表等の実績等)を自身で登録し、登録者やその所属機関等の情報を一覧できるようにしたWebサイトである。それぞれの経験、知識、スキルを「見える化」することで、所属機関を越えてネットワークを広げるとともに、国大図協の人的リソースを最大限に活用することを主たる目的としている。
LibrarianMapは、レンタルサーバにフリーソフトのMediaWikiを使って構築し、basic認証によりアクセス時にID・パスワードが要求される限定的な公開方式とした。公開当初、登録対象は国大図協東京地区会員館の図書館員だけを想定していたが、アクセスに必要なID・パスワードを国大図協東京地区関係者のみならず、国大図協他地区の図書館員等に共有し、自由に登録・編集できる形で運用している。2019年1月に正式にアナウンスを開始して以降、2019年6月現在の登録者数は83名である。
本発表では、LibrarianMap構築に関し、企画構想の背景となった問題意識から、具体的な検討経緯、実装面での工夫の各段階について報告するとともに、LibraianMapの持つ可能性や今後の展望について、会場からご意見を募りたい。
なお、本件の企画は平成30年度国立大学図書館協会東京地区地区助成事業において行われたものである。
(※) LibrarianmMap企画・運営メンバー:若山 勇人(東京藝術大学)、星野 遼(東京海洋大学)、南雲 修司(一橋大学)、 布野 真秀(東京外国語大学)、石橋 優花(お茶の水女子大学)、山崎 裕子(東京大学・世話役)、 安達 修介(横浜国立大学・オブザーバー)、三村 千明(横浜国立大学・オブザーバー)
当日発表者:石橋 優花

[編集] 「アーカイブズ構築のスリムモデル」(福島幸宏(東京大学大学院情報学環)・天野絵里子(京都大学学術研究支援室))

公立・大学を問わず、図書館にはアーカイブズ資料が所蔵されており、また組織のなかにアーカイブズ機能を包摂している場合が多い。しかし、その取扱いに苦慮している例もまた枚挙にいとまがない。そこで、本報告では、専門知識やリソースが少なくても運用できる、簡便で持続可能なアーカイブズの仕組みを「アーカイブズ構築のスリムモデル」として提案する。特に、1人以下での人員でアーカイブズ管理に従事している、市区町村や地域団体、中小の大学・企業などの図書館が多い現状を念頭に、そのような場合でも、長期的にアーカイブズの活用が可能となるように留意したい。
スリムモデルは、アーカイブズ構築に関係する多様な要素から、優先すべき最小限の要素に絞って構成される。具体的には、利用規約の明示、制限情報の取扱基準の公開、早期の資料公開のための整理作業の合理的な省略、複製情報の管理手法の徹底、より広い場で公開するためのシステム的な工夫、持続可能性を上げるためのコアな活用者の獲得手法などの要素から成る。またその実現には、情報技術が適切に応用されていることが必須である。
本報告では、あらゆる現場で活用可能なスリムモデルの全体像とその構成を提案する。基礎的な発想は、2019年4月21日開催の日本アーカイブズ学会で福島が提示したところであるが、今回は上記の具体策をいくつかの段階に腑分けし、構造的・立体的に、さらに周辺知識が十分でなくても判断に迷わないようわかりやすく提示する。特に情報技術についてはより一層の議論を深めたい。
スリムモデルは、ひとつひとつの資料群にかける時間を最大限切り下げ、より多くの資料と情報を網にかけることを指向することとなる。これらを通じて、社会の成員に一刻も早く、多様な情報を届けるということが専門性である、という観点から業務を構築することを目指し、図書館が社会の公共財である、という位置づけを再び取り戻すことを目指す。

[編集] 「東京大学学術資産等アーカイブズポータルの構築プロジェクト」(前田朗, 中村覚)

「東京大学学術資産等アーカイブズポータル」(以下、「アーカイブズポータル」という。)は、東京大学内の各部署が公開しているデジタルコレクション等を横断的に紹介するサービスである(https://da.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/portal/)。この発表では、東京大学学術資産等アーカイブ化推進室のシステム担当の室員として、このアーカイブズポータルのシステムをどのように構築を推進してきたかを紹介する。 アーカイブズポータルは、検索や電子展示を主体としたメインとなるシステムと、そのメタデータを活用した実験的な各種付加システムからなるが、この発表ではメインとなるシステムに焦点をあてる。メインとなるシステムでは、東京大学が所蔵するコレクション自体や電子展示といったコンテンツの魅力が主役であり、システムは脇役といえるかもしれない。実際、システムは既存のプロトコルを活用し要件定義したものであり、技術的な新規性はさほどない。しかし、制約条件の中で確実に仕上げることも、図書館のシステムに関わる者のスキルの活用どころであろう。アーカイブズポータルの開発においては、ビジョンとミッションの認識合わせ、既存のシステムの調査、システムの試作とその評価、業者ヒアリング、業者との開発、コンテンツの登録といったステップを踏むことで、プロジェクトを遂行した。この発表では、その各ステップにおいて何をポイントと捉えたかを主なテーマとし、図書館業界におけるシステム開発の参考に供したい。

[編集] 「OpenBookCameraを用いた書影およびOCRデータによる図書館蔵書の大量一括遡及データ作成の試み」(南雲知也)

図書館がOPACで蔵書データを公開することが当たり前になった現在も、書誌データ作成の難しい灰色文献や大量の寄贈本など、多くの図書館の書庫には書誌データ作成の終わっていない資料(未データ化資料)が残っている。また、学校図書館や専門図書館など小規模な図書館においては書誌データ作成が叶わぬため図書館システム導入に至っていない例も依然として多い。
これは、いわゆる「遡及データ入力」と呼ばれる蔵書目録データ作成作業(書誌データ+所蔵データ)の多くのプロセスが人手によるもので、一度に大量の目録データを作るには高額な費用が必要になるためである。
(株)ブレインテックでは2018年秋より、(一財)機械振興協会BICライブラリの協力を得て、カーリル社開発の書影撮影機「OpenBookCamera」を用い図書館の書庫に眠る未データ化資料の一括大量遡及データ作成を行う実証実験を行っている。
MARC等のレベルには遠く及ばぬものの、そこに足を運ばなければ存在を確認できない多くの資料を、限られた予算と時間で検索可能な状態にする手段として一定の効果を確認している。
そこで用いるカメラによる書影撮影、OCRによるデータ抽出などはいずれも、それ単体では新しい技術ではないが、それらを組み合わせ「図書館蔵書の大量一括遡及データ作成」という目的に最適化することに本実証実験の独自性がある。
今回の発表では、書影撮影から図書館システムへのデータ取込までのプロセス(撮影、画像処理、OCR処理等)におけるポイントやそれぞれの課題、実際の図書館における活用例についても報告する。

[編集] ライトニングトーク(X件)

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